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大量虐殺を引き起こす方法と動機。。。
読んだ本の紹介です!このカテゴリーのブログ記事を書くのは実に1年以上ぶり!本当に久しぶりです(苦笑)

本の場合は移動中や、ちょっとした空き時間を利用して読んだりするので、この期間中にも読書自体はしているのですが、書く事をサボり過ぎですね(汗)

今回紹介するのは『虐殺器官』伊藤 計劃 (著)



タイトルは刺激的ですし、悲惨な死の描写も描かれていますが、決して残虐描写を売りにした作品ではありません。

簡単なあらすじ:先進諸国では徹底的な管理体制が敷かれテロが一掃されたものの、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。米国情報軍の特殊部隊に所属し、主に暗殺などの濡れ仕事を行うクラヴィス・シェパード大尉は、そうした大量虐殺の陰に常に存在が囁かれる謎の男ジョン・ポールを追う事になる。大量虐殺を引き起こす方法とは?虐殺の器官とは何なのか?そして、その男の目的は一体?



ジャンル分けをするなら、この作品は近未来SFという事になるのでしょう。事実、この作品は「ベストSF2007」「ゼロ年代ベストSF 」第1位に輝いている作品です。

でも、個人的にはSF的な世界観を楽しむ作品ではない気がします。さらに言うなら、ミステリー的な要素、虐殺の器官とは何なのか?という謎解き要素も確かに含まれてはいるのですが、それを楽しむ作品でもないと思います。

勿論、近未来に十分起こり得る世界の形、近未来のテクノロジー、近未来の戦争の形もよく描かれているのでそこにリアリティーや、不気味さを感じる事で惹きこまれる部分もあるでしょう。

でも多くのSF小説で感じるような、一種のワクワクさせられる気分を求めて、あるいは傭兵や特殊部隊員の超人的な活躍を期待して手にとるとすれば…評価は微妙なものになるかもしれません。



この作品は、そういうエンターテイメント的な要素の強い、気軽な気分で読めるタイプの作品ではないからです。あとがきの解説部分によれば、作家の佐藤亜紀さんがこの小説の事を『一読して感じいったのはその繊細さだ。題材に対する繊細さ。その背景の現実に対する繊細さだ』と語ったようですが、私自身も読んでいてその「繊細さ」という部分を最も強く感じた気がします。

そして、その繊細さをもって語りかけてくる内容に、時に打ちのめされかかり、惹きこまれ、しばしば読むのを中断したくなる事も…。


この本を読んでいると、良心の声とはなんなのか?罪とは?罰は?人間の自由意志とは?…といった人間という種の本質的な部分にも、問題を突きつけられてくるように感じます。
さらには自分の思考や感情と照らし合わしながら、人の脳、感情って…どうしてこうも厄介なんだろう…と、改めて感じる事も・・・。


そして、物語が終息を迎える時にも、きっと多くの方が何ともいえない気分にさせられる筈…。
謎の男は、どうしようもない絶望と哀しみを抱えて行動しているのだと思っていたのに……これが動機だったのか…と…。

そこには、現在現実に見られる“ある状況”への痛烈な皮肉を感じさせます。
でも、それは結局のところ一部の人間や国に限った事ではなく、ある意味人間という種そのものの本質でもある故に…どうしようもない虚脱感、怒りさえ感じずにはいられなかった。


そして、主人公の取った最終的な行為にもきっと、人それぞれの何らかの衝撃を受ける筈。。。


是非、最終的に謎の男と、主人公に何を感じるか…実際に読んで確かめてみて欲しいです!



伊藤計劃さんは、闘病生活の中小説を書き始め、長編小説は3作品(オリジナルは2作品)しか遺せていないようです。凄く残念ですが、是非数少ない貴重な他の作品もいつか読んで紹介したいと感じています。


あくまでも管理人の個人的な好み
★★★★★★★★★☆(10点満点中9点)





(最後に、この作品への批判の一つに主人公の幼い陰鬱さがあるようです。確かに、当初主人公は少年兵なのか?と誤解したほどに、成熟できていない部分があります…そして、それは基本的に最後まで続きます。でも、あとがきにも書かれているのですが、主人公の置かれている状況を考えれば、その理由は理解出来る筈で…批判理由にはならない気がします。)

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返信とか近況とか一言感想

アニメの方は、毎期視聴本数が減っています。。。

yutanpoさんへの拍手コメ返信
自分ではいつも「あーもっと上手く伝えられたら…」と思いながら書いているのですが、褒めて頂いてありがとうございます。
確かに、指の組み方は左親指が上、腕の組み方は右腕が上です(゚□゚;)!
「CLAYMORE」アニメの方は分からないですが、数年前に友人宅で何冊か読んで、その時「面白そうかも」と思ったのにそのまま放置していました。完結したんですね、近いうちに購入して読んでみます。

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