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屍鬼 第22話「蔡蒐話」(最終回)
第22話「蔡蒐話」


容赦なく狩り尽くされる屍鬼達、一方の村人たちも色んなものを失い遂に終焉…。


■恵の悲痛な叫びは容赦なく潰されて…。
『見逃がしてよぅ』『お願い助けて、やめてぇ』『なんでよぅ』『こんな村に生まれてこなければよかった』恵の悲痛な叫びが耳に残る。。。

どんなに憐れみを乞おうと、村人によって容赦なく追い詰められ何度も轢かれ、最後には頭部を潰され…それでも尚生きたいともがく中、止めを刺されて二度目の死を迎える恵。

あまりにも酷い死・・・。

生前、自分の叶えたいと願う変化を手にするための具体的な努力を何もしてなかったとか、独りよがりで自分勝手に行動する子だったと か、そういう問題点は確かにあるんだよね、起き上がった後も随分酷い事もしたし…ね。

だけど…それでも、ある意味ごくごく普通の女の子に過ぎなかったとも思うんだよ…。少なくとも、本来ならばあんなにも残酷な仕方で殺されなければならない子ではなかったはずなのに、不意に訪れた死(屍鬼によって)によって違う形の生を突然受け入れざるを得なくなったのがそもそもの理不尽さで、その結果の二度目の生も結局自由を掴めないままに今度は人によって酷い仕方で殺されることに。

ある意味、恵も不条理さに翻弄された結果の結末で…やるせない。


■敏夫は何を守ろうとしたのか。
女子供の避難よりも最優先は死体の処理!!痕跡の隠ぺい。

分かるよ。外部の人間が今この異様なまでの死体や損壊の様子、建物への押し入りの痕跡を見たら、当然「化け物が出たので退治しました」などと言って片づけられる訳はなく、村も、今回の惨殺にかかわった村人も色んな意味で確実に終わりを迎えるだろうってことは。

だけど、やっぱりこの人の今回の様子を見ながら、この人が守ろうとしたものは「純粋に村の人たちの命を守りたい」って想いとはちょっと違ったよね…と、思わずにはいられない。

実に人間らしいと思うし、それが一概に悪い事だとは言えないんだけど以前も書いたようにやっぱりどこか通り一遍の正義とかじゃなくて『自分の村!自分が守るべき村を侵害された、自分の誇りを傷付けた奴らを許さない』というような、どこかそういうエゴからくる動機付けが根底にあって、それゆえに人というよりも村を守ろうとしたように見えてならない。

そして、そういう意味において結局村は滅亡するしかなくなった今、敏夫の口から洩れたのが『負け』という言葉だったんだろうなって個人的には思う。

ただし、虚しさが心の中を覆っているにせよ…この人は、過去に打ちのめされたりはせずにこれからも強く生きていきそうだけど…ね。

■夏野
夏野は…個人的にはあまり心情を察しきれないキャラだったかも(汗)

実は原作を読んでいた時もそうだったんです。村を出たいという強い想いを持っていたり、屍鬼への徹底抗戦に動きだそうとしていた割には、親友である徹に襲われると、徹の心変わりに一縷の望みを託していたとはいえ、どこか観念してしまった感も示して抵抗らしい抵抗もせずに自ら死を受け入れて逝ってしまう。

原作とは違いアニメで人狼化した後も、唯一生への執着は一切示さずに、最期も躊躇なく導火線に火を付けて自爆(死)を選ぶ夏野。

夏野の心を満たしていたのは、唯一の心の救いであった徹を失った時点からずっと諦めや絶望だったのだろうか…それとも、今回語っていたように、不条理さへの純粋な怒りが大きかったのだろうか?!

ただ「自分たちの都合で」という夏野の怒りの主張は、本来屍鬼にも人間にも双方に向けられるべき言葉だと思うんだ・・・。

 
■他の者たちの結末
沙子について書く前に、一瞬だけ写って終わった幾人かの人たちについて少しだけ。

●田中かおり・昭の姉弟
この二人はアニメで最も救いのある終わり方をした登場人物だったかもしれない。

何より昭は原作では無事ではいませんし、それが分かった時の描写も読んでいて凄くショッキングな判明の仕方でしたからね…。

かおりの方も父親を殺害(屍鬼化していたとはいえ)し、そのショックで正気を保ってはいられなかったのだと思われ、生気のない表情で入院していたものの、 昭だけでも生きていてくれた事が大きいよね!きっと何時か立ち直ってしっかりと生きて行ってくれそう。最後のバスの描写でも無事退院できていたようだし。

●奈緒さん。正雄。桐敷正志郎。松尾静。
奈緒さんや正雄、静は共に燃え盛る炎の中、一瞬だけ遺体となって燃え尽きようとする描写が写されていましたし、正志朗も自ら観念して燃え盛る建物の中へ、あのまま焼け死んだのでしょう。

屍鬼となった者たちは大抵一様に悲惨な死を迎えることになったのだけれど…その瞬間の悲惨さを置いておくなら…みんなこれでようやく楽になれたのかもしれない。

奈緒さんだけは本来小説では、殺される際の描写が丁寧に描かれてるキャラなので、そこが省かれたのは残念でしたがBlu-ray or DVDの最終巻に収録されるというTV未放送話「第腐汰悼と犯話」の中で描かれたりするのかな?!

Blu-ray or DVDの最終巻に収録されるのかな?と思える他のキャラとしては死んでしまった息子が腐るまで起き上がることを期待して抱き続けていた元子さん関連かな?!今回すべてを焼き尽くした火事も実は元子さんが火を放ってるんだけど、それも省かれていたしね。この人に関しては小説では桐敷家の引っ 越しの前段階から描かれているし、気になる方は是非小説の方も読んで欲しいかも。

●結城。矢野加奈美。やすよさん。
この3人はEDの小さな枠の中で共にバスに乗り込んでいたので、それぞれにどこか別の場所へ去っていく様子を描写したのだろうか?!

それぞれに、深い心の傷を負う事になった訳だけど、これから一体どう生きていくことになるのやら。

夏野の父親の結城は一時的な狂気から落ち着いて冷静さは取り戻した様子ではあったけれど。一番心配なのは…何といってもあの赤い髪の女性の加奈美さん…アニメでは最終的な結 果は放送されなかったので彼女も未放送話分に含まれる可能性があるけれど、彼女は起き上がった母親を懸命に匿おうとした人なんだよね。そして何とも言えな い悲惨な結末を経験する事に…その際の心情描写は、かなりいろんなことを考えさせられるものだったし、これも出来れば小説版を読んで欲しいかも^^;



■続く苦しみと虚無
沙子が遂に追い詰められたシーンで個人的な不満点を一つ書いてもいいかな。

この場面、大川富雄に「世の中にはやって良いことと悪い事があるんだ。だれが決めたわけでもないルールってもんが」と言わせて最期は原作よりも良い人補正がされていたのが少々納得がいかなかった。

大 川さんもそのルールを、一線を踏み越えてやってはいけない事をした…と思うしね。原作では実はこの場面、沙子を簡単には殺さないと言ってかなり沙子を嬲り続 けるんだよね…この人。自分(人間)はあくまでも「正義」だと主張し、獲物が抵抗し、怯える事を楽しみながら愉快に笑い続けて…さすがにその描写を自主規制したという事で、仕方ないのかもしれないけれど…。


『なぜそんなに私を疎むの。何故あの時黙っていたの。あの時何故罪から遠ざけようとしてくれなかったの。私は望んで敵になった訳じゃない、それなのに許しを施してくれようともしない。どうしてなの!』

さて、その追い詰められた沙子が一人、上記のように神のいない教会でする独白は…おそらく長い長い年月の間ずっと胸の内で苦しみ続けてきた沙子の心の言葉。

理不尽にも幼過ぎるうちに屍鬼になってしまった沙子は、他の誰よりも、当初飢えや生き延びようとする自然な欲求に抗いようがなかったのだと思う。

だけど、年月とともに精神は成長し、色んな事が分かるにつれて自分の行っている事への罪の意識は大きくなる一方で、それでもそんな内なる想いとは対照的に、既にその時点ではあまりにも多くの人の血を吸い過ぎていてその行為は深く深く心と体に沁みついていて…戻れなかった。だから一概に律子との行動の違いを指摘しての非難は適切ではないと思うんだよね。

そんな、沙子が神を信じ、神に見放されたと感じ、あまりにも不条理な扱いに苦しみ、嘆きと虚無のうちに、自分を責めながらも、言い訳をして虚しく生き続けてきた…。本来なら屍鬼に限らずどんな生き物も何かを犠牲にして、生きているというのに…人間ではなくなった沙子が人間のルールに縛られ自主的に心の中で人間の倫理観に縛られて自分を責め続けながら…。アニメではそういう沙子の心理は描写不足だったかもしれないけれど、それはそれは苦しかったと思う。

それでも足掻き続けて望んだ願いが…人間のような生活が出来る自分たちの村を作る事で…その儚くも、無謀な夢は愚かだけど、そして人間側からすると勝手極まりない迷惑な行為だったかもしれないけれど…そのぐらいの夢は…見させてあげたいという気持ちに個人的にはなってしまう。

辰巳も初めから分かっていたように…どう考えてもうまくいくはずのない無謀な夢だけどね。。。

でもそんな夢も、足掻く事も遂に諦めて『ここにいるわ。室井さんもここにいて。やっと自分を捨て去る決心をしたの…生きているべきではないのよ』と、全てを終わらせる覚悟を決めた沙子…。

室井さんに助けられた後の、沙子の心情も…色々深くて…哀しい。

気付いた人も多いだろうけど、助けに来てくれた室井さんを見上げ、喜びの表情ではなく明らかに悲嘆をあらわして、顔を伏せてしまった沙子。

人狼になってしまった室井さんに…人を殺してしまった室井さんに…悲嘆したんだよね。。。

小説ではここで印象的な言葉を語る沙子…ちょっと書いてもいいかな…(一応読みにくい色にだけはしておきますね、気になる方だけ『反転』して読んでください)→<「あなたの犯した罪はあなたを追ってくるのよ!絶対に逃げられない…罪深いだけの命。生き延びようとする限り同じ罪が無限に作り出されて、永遠にあなたを追ってくるのよ…きっと後悔する。あの時逃げなければ良かった、って。私はもぅ終わりにしたいの!でも、あなたが残ったら私の罪は終わらない。…お願いだから』

自分が後悔した道、戻りたいと思った時は戻れなくなっていた道…。


結局、室井さんは一緒に死のうとはしてくれず…それどころか『神はいつも何も言わないものなんだよ。…世界から孤立したとき同時に神の範疇からも除外されてしまったんだ。罪をとがめられ弾劾される資格すらないんだ』と言って、沙子に生きていく事を選ばせた室井さん。

生きていたいとは思えないけど、死にたくない。生きていくしかない、そんな虚しさを抱え続けて、またも自分の罪の結果である人間ではなくなった室井さんと生きていくことになった沙子…今まで以上に哀しく深い闇をその目に湛えていくことになるのだろうか。。。

結局、村から出ていく1台の車には人狼となった室井さんと、鞄の中で眠る沙子の姿があって今回は逃げおおせたわけだけど…二人にとってそれは幸運だったと言えるのかどうか…。


さてさてこの作品、最初はキャラデザに激しい違和感を個人的には感じていて、もう少し違う絵であって欲しかったなぁという思いを拭いきれなかったんですが…その内容は、どうしようもない不条理さがいっぱい詰まっている、色々深く考えさせてくれる深い物語を時間の制約のある中、うまく纏めてくれていたと思います。原作を読んでいるのに毎週次回が待ち遠しかったですしね。アニメゆえの利点もあったと思いますし。

ただし、どうしてもアニメでは表しきれない心情描写や、省かれた部分もたくさんあったこの作品、感想中にも書いたけれど、是非原作の小説も読んでほしいかな、お勧めです。


ではでは、今年最後になったこのアニメ、最後までいつも長い感想を読んで下さった方たちに、そして色々考えさせてもらえるこの作品に携わられたすべての関係者に感謝しながら、お終いです。

もしも来年まだ感想を書いていて、その機会があれば又よろしくお願いします。



21話の感想はここ









(キャスト)
結城 夏野:内山 昂輝
尾崎 敏夫:大川 透
室井 静信:興津 和幸
清水 恵:戸松 遥
桐敷沙子:悠木 碧
辰巳:高木 渉
桐敷千鶴:折笠愛
桐敷正志郎:GACKT
村迫正雄:高橋伸也
田中かおり:長嶋はるか
田中昭: 川上慶子
国広律子:ささきのぞみ
武藤徹:岡本信彦
結城:遠藤大輔
小出梓:石川綾乃
汐見雪:葉山いくみ
武藤:内匠靖明
武藤葵:斉藤佑圭
武藤保:内匠靖明
矢野加奈美:野浜たまこ
矢野妙:片貝薫
大川富雄:石井康嗣
大川篤:松田健一郎
村迫宗秀:塚田正昭
村迫宗貴:増田隆之
村迫智寿子:寺門真希
村迫博巳:鈴木美咲
伊藤郁美:ならはしみき
松尾静:飯野茉優
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屍鬼 第21話「第腐汰悼と悲屠話」
第21話「第腐汰悼と悲屠話」


今回も…長々と考えすぎな感想になりそう。。。


■人間って……麻痺する感覚と暴走する憎しみ
村人の感覚は益々麻痺し、極一部にこれ以上の殺戮は耐えらないと声をあげる者もいるものの…大半はもはや何の躊躇いもなく瀕死の屍鬼に止めを刺し、血塗れの手を拭って笑いながら、積み上げられた遺体の横で平然とご飯を食べるまでの状態に。

そして、最後には…今回の内情を殆ど知ってさえいなかった室井さんの母親と、寺の人たちがあらぬ疑いをかけられ惨殺されてしまう。

見境がなくなり、殺すことに慣れ、日常のように行っていくその光景は、ここ何週か見せ続けられている、もはや化け物退治などとはいえない…人間という種が時として見せる本質や醜さに溢れていて、やっぱり何とも言えないおぞましさを感じずにはいられない…。


多少脱線するけど、こういう一連の光景を見ながら…どうしても思い出さずにいられなかったのが、以前読んだアフリカのルワンダで90年代に起こった悲劇の実話を記録した『ジェノサイドの丘:ルワンダ虐殺の隠された真実』という本でした。


知ってる方も多いだろうけれど、その国では元々同じ言語を話すフツ族とツチ族がいたんだけど、ある日を境にフツ族による大量虐殺が起こり少なくとも80万人以上がわずか100日ほどの間に、目を覆わんばかりの酷い仕方でごく普通の隣人によって、虐殺されたんですよね。。。

勿論それに至る背景には一言では語れない歴史的背景や策略もあったんだけど…同じ国に暮らす同じ言語を話す昨日までの隣人同士で…屍鬼で描かれてる事と同じような、いえそれ以上の惨劇をも起こしうる人間という種。。。


仮に、今自分が抑えきれない憎しみを抱いて誰かに復讐し、一人の人間を殺したとしたら、やむにやまれぬ事情があったとしても当然罰せられるというのに、ある状況下では大勢で一度に殺し尽くしたとしてもある種の正義や理論の名の元に覆い隠され許容されうるという現実。


人間の唱える平和や、善悪、秩序なんて所詮矛盾だらけで…おまけに、1日のうちに崩れ去りうる危うく脆いものに過ぎないんだよね…という事を厭というほど思い知らされる。


しかもこれほどの虐殺を行っても生き残った者たちは…どんな形であれ生き続け、日常を送っていくわけで…惨劇のその後、憑かれたかのような興奮状態から覚めたその後の日常を想像すると…別の恐怖が襲ってくる。


ちょっと話がアニメからそれたかもしれないけれど、考えさせられるテーマは似通ったものもあると思うし…紹介したこの本も、よければ是非一度読んでみて欲しいです…文章的にも内容的にも決して読み易い本ではないけどね。


あ、それから…外場村では寺の存在は現在の通常の日本の社会のそれよりもはるかに大きな存在で重要なものであったはずなのに、問題の解決にも、村の人々の助けにもなりえなかったという事実は…改めて「宗教」の無意味さをも、物語ってる気がする。所詮は都合がいい時の一定の用を足す存在に過ぎない。ルワンダでは…無意味ならまだしも、逆に悪の元凶の一つでもあったしね(苦笑)





■絶望の中から生まれた自分
静信の描く小説内の、兄が殺害した弟とは自分自身の絶望が生み出した自分自身だった。

その弟は世界との接点。同時に絶望の接点。

彼のいた丘は(神)の支配下にあり、その神に気に入られるように善き人間を演じてきた。自分を押し殺し、丘を嫌悪し、侮蔑しながら…それでも、そう生きるしかなかったから。特殊な枠組みの中で、そうする事で静信も村と接点を保ち続けていたんだよねきっと…抑えきれない矛盾を自分のうちに抱え込みながら。

でも、その生き方自体を憎み、自己嫌悪の念を抱き続けていた為に、自分の中の弟を殺そうとした。でも弟を殺せば、自分という存在が成り立たない…自分が存在しえないという事実を否応なく自覚し、一層の自己嫌悪が襲ってきて・・・一層自分自身に死にたいほど失望を覚える事になるというのに・・・。それを自覚しないままに。

今ようやくそんな自分のこれまでの心の動き全てを知りえるようになって…静信はどんな結末を迎えるつもりなんでしょうね。


■死は平等に臨む…?
遂にそれぞれの最後を迎えた何人かをまとめて簡単に。

まずは村迫正雄。
ある意味スタッフにも愛されてたんじゃないだろうかという正雄の結末も例外なく悲惨なものに…。

まぁ兄嫁の智寿子は正雄が自分の子を陰で苛めたり、自分にもいやらしい目を向けてきていた事に気づいていて生前から正雄を嫌悪していた訳で、しかもいまや完全に屍鬼の殺害に慣れ切った智寿子に躊躇いなどあろうはずもなく…今この状況下で家に帰って匿ってもらえると考える正雄の思考の能天気さの方に呆れるぐらいなんだけどね…でも、正雄が最後の最後に救いを求めたのが自分の家だったというのは…なんとも哀れか。


桐敷正志郎。
虐げられた復讐を望みつつも自らの手ではそれが出来ず、結局は人間社会の縛りの中で生きていた正志朗…それなのに人間社会の秩序や常識からはかけ離れた存在を知るや、その者たちに自分の願望を託して、そちら側に立とうとしながらも…自分の場合起き上がる可能性が極めて低いという事で一度死ぬ勇気も持てな かった正志朗…そんな男にふさわしい哀れな末路がこれか…って感じ。

まさか、夏野に噛まれ操られて、人狼を撃つ役割にされるとは、ある意味この人にとってはそれまでの選択全てを否定されるかのような、最も酷い仕打ちだったんじゃないだろうか。。。

それに何だか、いろんな面で消化不良のままの人生のような気もするよ…結局この人の人生は凄く虚しいまま終わりを迎えることになりそう。。。


室井信明。
静信の父親も基本、静信と似たような絶望を抱えていたようで。

しかもそれに加えて、数年前から寝たきりになった事で、一層虚しさを抱えていた…そんな時に屍鬼による襲撃を知り、この人の場合は賭けたんだよね…『死んで蘇る』第二の人生に。

ところが、その賭けに勝ち、起き上がれたはずなのに…待っていたのは『起き上がっても蘇生以前に遡ってそれ以前の損傷までをも修復するわけではない』という残酷な現実だった。

そう遠くない未来に寝たきりの苦しみには死という終わりが来るはずだったのに…このままでは終わりのない苦しみを味わい続ける事になると知った時の、この人のさらなる絶望は…発狂せんばかりのものだったはず。。。

今回殺される…殺してもらえると知って感謝で手を合わせたくなった気持ちも理解できるというもの。

それにしても、この人が屍鬼になりたいと感じた動機自体は理解出来なくないのだけど…その浅ましさに、何とも言えないやるせなさも感じてしまう。


国広律子&武藤徹。
せめて先週のあのまま安らかに、二人で眠るように逝ってくれれば…と、願っていたのだけど。。。

二人の胸にはしっかりと杭が…。他の屍鬼同様、眠る二人に止めの瞬間の苦しみが訪れたのだろうか…哀し過ぎる…。

せめてその前に二度目の死が訪れていてくれたら良かったのに、あの杭はそんなささやかな救いすらも許さずに打ち砕く残酷で容赦のない杭に見えて仕方なかった…(ノ_-。)


■滅びの美学とはまた異なる美しさ?!
『眠りたくない』と嘆く沙子。

終わりを迎える瞬間、起きてさえいられないというのは…確かに無念で、悲しすぎる事だと思う。

別れたくない相手が傍にいて、抗えない終焉がすぐそばに来ていて…なのにどれだけ意志の力を働かせようとも眠りに落ちてしまう。目覚めるのは杭を打たれる瞬間…本当に何と脆くて弱くて哀れな生き物なんだろう屍鬼という存在は…。

そんな避けようのない眠りの前には・・・もはや生に執着せずに自ら死を選び、華々しく最後は戦って散ろうとすることさえ許されない、絶対的で絶望的な弱さが横たわっている感じ。

罪の意識に苦しみながらも(アニメだけではこの辺は描写不足かもだけどね)、否応なく生に固執するしかなかった沙子の気持ちも理解出来なくない気がするよ。。。

そして…そんな、沙子の為なら自分の命をも賭けて囮になるという辰巳。

『生き物としての優劣は関係ない。むしろ個人的な感情の問題です』と言い切る辰巳が個人的には、ある意味清々しく感じてしまう。

アニメでは言わなかったけれど辰巳自身は自分の事を『虚無主義者』だと言うんですよね。人間の存在に何らかの深遠な真理や意味や価値などあるわけじゃないと。全てのものは滅びるし、意味なんて霧散して消え去ってしまうに過ぎない。

だから、沙子のように人ではないのに人であろうとしたり、罪の意識に苦しんだり、自分の存在の是非に悩むのは愚かだと。だけど、滅びの象徴で最もそれに近い沙子が必死に愚かに抗う姿は見ていて見応えがあって惹きつけられ『綺麗だと思う』と。

それだけで、他の全てを犠牲にしても沙子を守ろうとする辰巳の行動は賛否両論かもしれないけれど…分かる気がするんだよなぁ。。。


さて…長々と書いてしまったけれど、いよいよ次回はラスト…ほぼ小説版通りになりそうな気もしてきたけれど、どんな結末が待っているのかな。。。


20話の感想はここ









(キャスト)
結城 夏野:内山 昂輝
尾崎 敏夫:大川 透
室井 静信:興津 和幸
清水 恵:戸松 遥
桐敷沙子:悠木 碧
辰巳:高木 渉
桐敷千鶴:折笠愛
桐敷正志郎:GACKT
村迫正雄:高橋伸也
田中かおり:長嶋はるか
田中昭: 川上慶子
国広律子:ささきのぞみ
武藤徹:岡本信彦
結城:遠藤大輔
小出梓:石川綾乃
汐見雪:葉山いくみ
武藤:内匠靖明
武藤葵:斉藤佑圭
武藤保:内匠靖明
矢野加奈美:野浜たまこ
矢野妙:片貝薫
大川富雄:石井康嗣
大川篤:松田健一郎
村迫宗秀:塚田正昭
村迫宗貴:増田隆之
村迫智寿子:寺門真希
村迫博巳:鈴木美咲
伊藤郁美:ならはしみき
松尾静:飯野茉優
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屍鬼 第20話「第腐汰悼話」
第20話「第腐汰悼話」


否応なく屍鬼と化した者たちの、苦しくも切ない内面。

一方、大量の返り血で真っ赤に染まっていく村人たち。


憑かれたかのように狩り続ける人間の行為はエスカレートし、躊躇いもなく狂暴に殺戮を続けていく。そして最後には・・・暗示にかけられているだけの生きた人間までも『協力者』と断じて殺し始める始末、人間による殺戮は一体どこまでいくのか・・・という感じの20話。

でもこれって…考えてみると、化物相手だから特別に異様な事が起きているって訳じゃなくて、人間の歴史上戦争や内紛状態になると必ずこういう虐殺が当然のように繰り返し起き続けている訳で…人間という種のこういう時の本質、怖さ、醜さを示しているのかもしれない。


■『この女が生き返る事はない』
篤が敏夫の母親を血を吸う訳ではなく、ただ嬲り殺した行為は屍鬼としては特殊な殺し方のケース。

実は、篤はこれまでの描写が省かれてるけど起き上がった直後から、ただ血を吸うだけでなく生前の鬱憤を晴らすかのように暴力的に殺してしまう事を繰り返していたんだよね。

要するに人間だった時にはまだ表面化してなかっただけで、これは元々持ってた篤の性質の一つで、当然人間の中に快楽殺人者が存在しているのと同じように、屍鬼にもこういうタイプの屍鬼がいるに過ぎないという事だと思う。だから、このケースは屍鬼だからどうこうとかって事とは別の次元の話かな(苦笑)

そして結局、大川の最強親父がこの息子に止めを刺す訳だけど、その父親が「てめぇの息子がやらかした事を、てめぇで片をつけるのが親の責任ってもんだ」という一見正論に聞こえる発言をしてるけどさ、この親父の場合、常日頃から息子を頭から馬鹿にして何かあると話も聞かずただただ殴りつけて暴力で押さえつけてた訳で…篤がこんな人格になった責任の一端は絶対にこの親にもある訳だからなぁ。。。

その親が、こういう事を言いながら、始末をつけるというのは何ともいえない気分になる。

例え、涙を見せたり「出来ればあんまり苦しませたくはない」と語るなど、一定の親としての情は持っていそうだとしてもね…。


■屍鬼の協力者とななった者の心
正志郎が屍鬼の協力者になった動機が明らかに。

この人の親も、ロクでもない父親だったんだよね…家族を虐げ、周りにいる他人を常に虐げ、自分の欲望を満たすため、優越感を満たすために人を狩り蹂躙していくようなタイプの男。

そんな父に虐げられて育ち、父を嫌悪し憎んでいた正志郎は、父にも社会に対しても加害者になって復讐したかった。だから人間の社会の一般常識や秩序を破壊して復讐する為にも、人間の秩序や常識とはかけ離れた存在である屍鬼になりたかったというその願望は、歪んではいるけど理解できなくはないかも。弱くて虚しい選択かもしれない…けどね。

でも、正志郎の場合、この人の望みとは裏腹に両親が二人共起き上がっていないので、正志郎が起き上がる可能性も限りなく少なくて…その為に、人間でありながら屍鬼の側に立つという、選択をしてたんだよね…。だから、人狼という強力な存在になりながら人間に味方する夏野に対するこの人の感情は想像しやすい。。。


でも…結局、この人はそういう屍鬼にはなれない状態で、人間として長い夜を沙子や千鶴と共に過ごしてみて、何を想って生き続けてきたんだろうね…。屍鬼の側に立ってみて、自分の望んだように彼らはある意味では確かに加害者であったものの、その一方でどうしようもなく被害者で、しかも秩序を破壊し尽くせるほどに強い存在などではなく、哀しくも弱い日蔭の存在であるのを否応なく感じていた筈だし…ね。。。

この人の決着は次回?


■誰も襲いたくない。殺したくない。
徹がそうだったように律子だって、再び死ぬのが怖くない訳じゃない。だけどそれ以上に「人が死ぬのが嫌なの、それが平気でいられるぐらいなら看護師なんかになったりしないわ。ずっと人を助ける為に働いてきたの、それがあたしの誇りだった。でも並び立たないのよ分かるでしょ。自分が生きるという事は、自分以外の誰かが死ぬ事になるの」と言う律子…。

律子は本当に自分の仕事に誇りを持って、自分の志を大事にして生きてきたんだね…だからこそそれを失うのは、死ぬ以上に苦しい事で、肉体が変容してもその誇りを貫き通したまま尊厳を保って死のうとする…だけど、想像を絶する衝動との戦いだろうに、そんな中でも、やすよさんを逃したいと考えたり、徹の苦悩も察したりと…本当にこの人の強さは尋常じゃないくらい凄い。しかも綺麗事を並べてるだけでなくて、実際に貫いてる訳で…うん。

だからこそ、そんな内面の強さを持ってる律子が漏らす『なんで起き上がっちゃったんだろ、せっかく一度死んでいたのに』という言葉は辛いよ…こうなった以上律子には、早く楽にさせてあげたいと願ってしまう。可能なら出来るだけ楽な方法で…。というかもしかして、あれで生きてる二人の描写は最後なのかな。。。


ただ、唯一の救いは、そんな律子の姿に心打たれて、ようやく全てをふっ切ってくれた徹の存在かな…例え未来はなくても、一人よりは二人の方がその瞬間まで飢えに耐え抜く力になるだろうし……一人よりは二人の方がきっと安らかに…うん。。。。。


■沙子の哀しみと怯えと願い。
沙子が千鶴の死以上に正志郎の安否を気にかけ動揺した理由が『屍鬼である自分を許してくれた人間だからですよ』という辰巳の答えが、決して叶わない沙子の心の中の願望を哀しいまでに表わしていて切ない。

そして、そう語る辰巳が最後の方で、沙子がまだ人間である静信に必死に自分の不安をぶつけているのを見ながらそっと離れる姿を見ながら、辰巳の心中も色々想像してしまった。。。

それにしても、自分の最期を想像し怯え震えながら『私 を助けてくれる人なんていない…人殺しだからよ。・・・だけど、どうして?食べないと飢えて死んでしまうんだもの。そうしなかったからいけないの?飢えて 死ななかったから私が悪者なの?わたしだって好きでこんな生き物になった訳じゃない。でも命があればそれが惜しいわ。それが私の罪なの?答えてよ、室井さ ん』と、本音をさらけ出す沙子の切実な訴えを聞いていると…やっぱり、彼女も被害者の一人で彼女自体を責める気にはなれない。

だって決して望んで起き上がった訳ではないし、むしろ死んでいたほうが沙子にとってもどんなにか楽だった筈…だけど、起き上がってみて新たな命があればやはりその命で生きようとする事自体は、沙子の言うとおり誰が責めれるだろうか?!例えそれが人間の敵としての命だったとしても。

うーーん。

「肉食獣が命を狩るのと、屍鬼が生きていく為に人を襲う事はどこがどう違うのか」これは、今まで屍鬼側が半ばそう自分たちに言い聞かせるかのように主張してた言葉だけど…実際、個人的には大差ないんだと思うんですよね。

もしも人間だけが全ての命の中で特別だなどと考えるとすれば、それはホント勝手な考え方に過ぎないし、人間を狩るから悪だというのも完全に人間の視点に過ぎない、生きていくためにどうしても必要という訳ではないのに互いに残虐に殺し合うことも厭わない人間という種と、その人間を殺す種が現れたからといって、一体全体何故屍鬼だけが鬼呼ばわりされなければならないのか…。


だからといって狩られる側の人間が、狩られるままになれなどといってる訳ではなくて防衛するために戦うのは当然なんだけど…だけど、決して屍鬼という種自体が絶対的に悪という訳じゃなく…だからこそどうしようもなくやるせなくて切ない戦いなんだよね、これ。。。


ところで今回も、原作小説と比較すると大幅に色んな場面がカットされてましたが、時間的に厳しいのは理解できるんだけど、ここまできてしまうと・・・あぁ描いて欲しかった哀しくも切ない描写が結局たくさん省かれてしまう事になりそうだなぁというのがたくさんあって、やっぱりちょっと残念。


さてでも、何を言ってもあと2回!その2回で一体この戦いの結末をどんなものとして描くのか相変わらず次週も気になります。



19話の感想はここ










(キャスト)
結城 夏野:内山 昂輝
尾崎 敏夫:大川 透
室井 静信:興津 和幸
清水 恵:戸松 遥
桐敷沙子:悠木 碧
辰巳:高木 渉
桐敷千鶴:折笠愛
桐敷正志郎:GACKT
村迫正雄:高橋伸也
田中かおり:長嶋はるか
田中昭: 川上慶子
国広律子:ささきのぞみ
武藤徹:岡本信彦
結城:遠藤大輔
小出梓:石川綾乃
汐見雪:葉山いくみ
武藤:内匠靖明
武藤葵:斉藤佑圭
武藤保:内匠靖明
矢野加奈美:野浜たまこ
矢野妙:片貝薫
大川富雄:石井康嗣
大川篤:松田健一郎
村迫宗秀:塚田正昭
村迫宗貴:増田隆之
村迫智寿子:寺門真希
村迫博巳:鈴木美咲
伊藤郁美:ならはしみき
松尾静:飯野茉優
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屍鬼 第19話「第悼と柩話」
第19話「第悼と柩話」


自分たちが異物と認定したものを排除しようと集団で行動し始めた時、人間はどこまでも残酷になれる生き物だと改めて思う。


■千鶴を公開処刑
他の場所に狩りに出かける必要はあるけれど、屍鬼だけの村が作れたら、この村の中では夜だけとはいえ、ごく普通の人間のように振る舞い、ごく普通に出歩き、ごく普通に村の者(屍鬼)たち同士で生活をする事が出来るようになる。

そんな、かつて人間だった頃のごく普通の日常をおくりたいという願いを捨て去る事が出来ないまま、涙を流し、憐れみを請いつつつも、容赦なくみんなの前で杭を打たれて止めを刺された千鶴…ただただ同情とか、哀しいというのとはちょっと違うのだけれど、見ていてどこか空虚な哀しさとでも言えばいい様な感覚に。。。(うーん、うまく表現できないのだけどこの気持ち/汗)


■敏夫の扇動と村人の答え
それにしても、敏夫の「目的の為なら手段は選ばない」徹底ぶりと、抜け目のなさが今週もいかんなく発揮されてるよね。色んな意味でやっぱり凄い…この人。

否定できない証拠を公に晒すことに成功しただけでなく、肉親を殺された憎しみを巧みに煽り、屍鬼を狩る手段を手っ取り早く見せつけ、絶妙のタイミングで自らの人体実験まで打ち明けて覚悟を迫り、同時に敏夫へのある種の怖れやリーダーとして認めさせる事にも成功した感じがする。

あの場の空気は敏夫に同調した者に、ある種の共犯者意識に近い感情も生まれさせただろうし、同時に村人の良心の疼きが軽くなるように「ただの死体で墓に戻すだけだ」という言葉の布石も忘れずに打ってるしね…。

これでもぅ、敏夫に同調した者たちは集団心理も手伝って、あとは熱に浮かされたかのように、どこまでも徹底的に狩って狩って殺しつくす勢い。まさに敏夫の狙い通りに。。。

それにしても、憑かれたように探索に周るおばちゃん連中の表情が怖いし、面を被る事でより感情を消し去ったかのように見える状態で、残虐に虐殺を開始した村人たちが屍鬼以上の鬼というか、こうなった時の人間はやはり怖ろしいというか。。。


一方で『自分の息子や娘が、例え人を狩る事でしか生き延びれない生き物に変わっていたとしても、自分の手で杭を刺して殺すことなどできない…出来ないから逃げる、村から出ていく』という、徹の父親のような答えを出す者も。

自分の大切な者が…と考えれば、感情的には理解できる部分もあるだけに、一概にこれを腰抜けだとか、事態の深刻さを分かっていない愚か者だと責める気にはなれないかなぁ、ただ、この行為にもろ手を挙げて賛同したいと言う気分にもなれないし……難しいね…実際、一概にどちらが善いか悪いかなんて単純な問題じゃなく…こういう色んな側面を持ってるのが人間なんだろうね。。。

でも、一つ思うのは、自分たちの為に殺しつくす事を選ぶ者も、自分の感情を優先して逃げる事を選ぶ者も…結局のところ自分こそが大事という、利己的な人間の本性が出てるのかもしれない。。。


■一気に追い詰められてしまった屍鬼側
沙子が逃げる事を否定した以上、最後までこちらも戦う様だけど…屍鬼にとっての状況は相当厳しそう。

なんと言っても、屍鬼側に立って考えると夜明けを迎えると殆どのものが全く動けないというのが、やっぱり痛すぎる…。

村の灯りを一斉に停電させ、連絡手段を遮断し、扇動してるリーダー格の敏夫を殺すことを最優先に!って事にしたけど…殆ど有効な対抗手段も打てずに、もぅ夜が明けてしまったし。。。

襲った者に互いに殺し合うように「言い聞かせ」るという対抗手段も、時すでに遅しの感が。

あとは、人間でありながら屍鬼の側に立っていた正志郎が、その動機となってた想いの強さをどれだけ見せてくれるか・・・というのと、辰巳が何をするかだけど、どうなっていくんだろうね。


■扉の中
幾つかの家の中で起きてる光景が出てましたけど、あそこに至るまでの細かい描写は省かれそうな気がするし、一応、それぞれの状況説明だけ簡単に書いておこうかな。

▼ドライブインの加奈美宅
あの家では、母親の妙が死んで起き上がって加奈美の家に来てしまってます。

今回『私以外の人間を決して襲わないで!』と言っていたけど、本来あそこに至るまでに母親の妙が化物になりたくないと泣きながら飢えに耐えてる姿や、そんな母親の苦しみを見ながら、死ぬまで耐えろとはいえず…色んな葛藤をしつつも自らの血を分け与えながら母親を守ってる状況が描かれてるんですよね。

そんなふうに、加奈美としては必死に母親を守りたい訳だけど、一人残らず狩りたてようとし始めた村人の目に触れないまま終われる筈もないし、どうなるのか。。。


▼風呂場の元子
ここの家の元子さんは、小説では本来ここに至るまで相当登場機会の多い人物なんだけど、アニメでは時々ちらっと写されるだけで、全部省かれてきてるんですよねぇ。

だから、今回のあの状況を見ただけでは分かり辛かっただろうけど、元子さんはまだ生きてます。家族が次々に殺されていくうちに『起き上がり』に気付き、溺愛していた息子が起き上がる事をひたすら狂気の淵で祈りながらね。。。


▼死ぬとしても最後に恵に反撃をする事を誓って待っていたかおり
恐怖と哀しみとで尋常な状態ではなくなってしまってたかおりですが…静信と会った事がきっかけで、復讐したい、せめて一矢報いたい、と思ったんだろうね。

自分の大事な人たちを次々奪い、自分をも殺そうとしてると思っている恵に…。

だけど、やってきたのは…父親だった。

あの、一瞬の目の見開きは、受けた衝撃の大きさと…一瞬で事実を悟った事を表していたんだと思います…自分の母親を殺したのは誰なのかを…そしてさらに自分をも殺しに来た父親の事を…。

一気に爆発的な勢いで父親を殴り倒してましたけど、かおりの今の心中、そして事が終ったあとの状態を想うと哀し過ぎるし辛すぎる…。でも、ここまできたら中途半端にではなく、あの続きもきっちり描いて欲しいな。。。


■律子と徹
律子は先週の宣言通り、飢えに耐え、血を飲むことを拒み続けていますが、その為に既に虫の息。こうやって見ると、自己の精神力次第で、屍鬼とか人間とか関係なくどんな目にあおうが自分の「これだけは守りたいという志」を保ち欲求を制御できる者もいれば、負ける者もいるという事か…。

益々、自分の場合は生きたいという欲求に負けた上に、良心の呵責に苦しみ、それでも自分を殺すほどに憎む事も出来ない状態の徹には心が締め付けられる状況に。

それが好きだった律子というのがまた、さらに徹の心を痛めつけて、遂には「アンタが襲わないなら俺が襲う。目の前で絞め殺してやるぞ、その女がひとおもいに殺してくれと泣いて喚くようにしてやるぞ」と泣きながら脅すまでに。

正直、哀れだけど、見たくないほどの…弱さや醜さをもさらけ出してしまってる徹。この後、最後までこのままで終わるのか、何らかの決断が出来るのか…ですね。

それにしても、やすよさんは最後までスゴイポジション(汗

■村への殺意
静信は自ら望んであの場に行って、沙子に少しづつ血を吸われるのを継続中、そして頼まれれば辰巳にも血を提供、という相変わらず、多分健全な精神を持ってる人には理解しがたいんだろうなぁと思う事を実践中。

かつて自殺未遂で自分を殺そうとした、その理由は分からないという静信ですが、村の絶滅さえも結果的にはよしとして、沙子の元に来た静信には村への憎しみ、殺意があった…という事だけは、おぼろげながらも自覚したのかな。

相変わらず、その殺意の表し方までも複雑な人だけどね。。。

そして、そんな静信の血を吸いながら、静信の書く小説が好きでたまらず『最後まで読みたい』と願う、沙子の気持ちもまた色々感じる部分があるんだけど、まだこれは書き過ぎない方がいいかな。


今週も、夏野を起き上がらせる必要などなかったのでは?と思う程、大まかな展開は小説の通りでしたが、来週は夏野が結構活躍しそうな感じでしょうか?でもそれ以上に、律子の涙が…また来週です。


18話の感想はここ










(キャスト)
結城 夏野:内山 昂輝
尾崎 敏夫:大川 透
室井 静信:興津 和幸
清水 恵:戸松 遥
桐敷沙子:悠木 碧
辰巳:高木 渉
桐敷千鶴:折笠愛
桐敷正志郎:GACKT
村迫正雄:高橋伸也
田中かおり:長嶋はるか
田中昭: 川上慶子
国広律子:ささきのぞみ
武藤徹:岡本信彦
結城:遠藤大輔
小出梓:石川綾乃
汐見雪:葉山いくみ
武藤:内匠靖明
武藤葵:斉藤佑圭
武藤保:内匠靖明
矢野加奈美:野浜たまこ
矢野妙:片貝薫
大川富雄:石井康嗣
大川篤:松田健一郎
村迫宗秀:塚田正昭
村迫宗貴:増田隆之
村迫智寿子:寺門真希
村迫博巳:鈴木美咲
伊藤郁美:ならはしみき
松尾静:飯野茉優

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屍鬼 第18話「第悼と夜話」 
第18話「第悼と夜話」 


あぁ〜なんか色んな意味でぞわぁぁとする展開ですね!

千鶴をまんまと騙し、言い逃れなど出来ない狙い通りのタイミングで、目に見える証拠を突きつけることに成功した敏夫!遂に人間側が一気に形勢逆転かという展開!

この瞬間、そしてこれ以降の展開を見て、それぞれにどう感じるのか…益々自分の感想より、他の方の感想を見るのが楽しみかも!


■敏夫の企み
個人的には、敏夫がすっごく腹黒くも見えるのデス!

いや、腹黒いというかね、徹底ぶりが怖いくらいなんだよね。自分の奥さんにもそうだったように、屍鬼は敵!敵である屍鬼には一切の同情もしない!一切、感情移入もしない!徹底してそれを貫いているから、千鶴さんの過去や、背景、千鶴さんの感情がどれだけ垣間見えても一切躊躇わない。

扇動されたり、集団行動としてそうなるのは十分ある事だとしても、ほぼ単独でここまで強靭な意志を持って、それを実行できるキャラというのも珍しいんじゃないだろうかと思う程。

自らの企みが成功した瞬間の、ドヤ顔なんて本当に主人公の一人?と思う程の黒さと、陰惨な表情も見せてるし、狂気に憑かれたかのように千鶴を蹂躙し始める村人を見ても、いかにも満足そうだしねぇ(汗
根本的に、静信とは対極にいる敏夫ですが、この人も静信とは違う部分で奥底に闇の部分があって、人の命とか、村を救いたいとか、大切な人を殺されたからといった通り一遍の正義とかじゃなくて、自分の村!自分が守るべき村を侵害された、自分の誇りを傷付けた奴らを許さないというような、どこかそういうエゴをからくる、黒さがあるんじゃないだろうか…と、個人的には思ったりするんだよねぇ。。。

あ、だから敏夫が嫌いとか言いたい訳じゃなく、個人的にはそういう、完璧じゃない一クセも二クセもある人たちの戦いだからこそ、見ごたえが増してると思ってたりするんですよね、この物語。


それから、順序が逆になりましたが、千鶴の言いなりになったと油断させた上で、千鶴のささやかな願いを利用して祭りに連れ出し、最後は恐怖に竦む千鶴を無理やり逃げれない神聖な場所の中心に連れていき、村人の怒りと復讐心を焚きつけて蹂躙させるという、この流れはほぼ原作小説そのままです!

ただし、アニメでは夏野が起き上がっている為に、敏夫が夏野に事前に血を吸わせる事で、千鶴の「言い聞かせ」の力を弱めて、言いなりにならずに済むようにしていたっていう感じなのかな。


■千鶴さんのささやかな願い
さて、逆に一気に絶対絶命どころか、もはや終わってしまった感の千鶴さんを見てると…小説の時と同じで、やっぱり複雑な想いにもさせられる。

小芋を切ろうとして手を滑らせ怪我をした事にして包帯を手首に巻けば、自分と一緒に祭りに来てても、村人は不審に思わないよって事で納得させて、連れ出す敏夫の口実なんだけど、千鶴にとっては、その包帯がまるで大きな宝石でも付けたかのような、他の人に見せびらかしたくなる程心浮き立たせる物に映るってのは、なんとも物悲しいよ。

千鶴だって、好きでこんな生き物になった訳じゃない…それどころか、人間だった時のように本当はごく普通に生きたいんだよね。普通に料理して、普通に失敗して怪我をしたり、それを誰かに話したりさ…。

そんな人間だった頃を懐かしく思い出し、まるで今、人間のように普通に出かける機会を与えてくれたと信じ込んで、ウキウキしてる千鶴は単純で油断し過ぎで、愚かなんだけど…無邪気で、それが哀れで、同情もしてしまう。

そんな場に連れてきてくれて、嬉しかっただろうに、その感情を利用されて、最後はあの状況だもんね。場所が場所だけに、容易に屍鬼は近づけないし…人である正志郎による奪還が失敗した今、あのまま終わりを迎えそうだし。。。

勿論、好き勝手に生きるようになって、多くの人間を狩ってもきただろうけど、その奥底にあったささやかな願いや、感情を想うと、やっぱり複雑な気分だよ。。。


■人狼対決
夏野は今回の逆転劇の為に、敏夫の血を吸って以降は血を吸っていないのかな?!

どうやら、血を吸っていないままだと屍鬼の亜種である人狼としての本来の力は出ないみたいで、辰巳とは現時点ではかなりの差がありそう。もしかするとあれも、油断させる作戦なのかもしれないし、あれが夏野の全てとは思えないけどね。

それにしても、辰巳自身は相当頭もキレるから、この時点で夏野を殺しておくのが得策だと分かっているし、自らの生存だけ考えれば明らかにそうすべきなのに、沙子の願いを優先するその言動に、辰巳自身の願いや生きる意味も垣間見えたりしてるのかなぁと思ったり。。。

ところで、夏野父は、あの感じだと起き上がった夏野と再会する事で完全に壊れてしまったのかな…もぅ取り返しのつかないところまで進んでる気がしたけど(汗

あ、昭に関しては小説とは違う展開っぽいね・・・今回の会話を聞いている限りでは、夏野が寸前で助けてどこかに匿ってるのかな?ふむ。。。


■徹の心に刺さる、律子の意志
律子が死ぬまでの過程は、時間の関係上省かれた感じで、一気に起き上がってしまった律子と徹が再会するシーン!

考えてみれば、徹の方は律子をデートに誘いたい〜って言ってる矢先に襲われて、死んじゃったんだったよね、考えるとこの再会も徹からすると複雑な想いで一杯の、どこまでも辛い状況だね。

しかも、律子が襲われたタイミングが今までの不可思議な状況を一気に理解した時に襲われて死んだものだから、状況の飲み込みも早いし覚悟も既についているようで…律子自身は、食事を断固拒んで、そのまま二度目の死を選ぶ決意を固めている様子

その決意を『最初は、みんなそう言うんだ!』律子だって自分のようにきっと(死にたくないという欲求に)負けて弱さを見せる!と言わんばかりの徹が…苦しんでいるのは分かるんだけど、自分を正当化しよう、誰かに心を救って欲しいと躍起になっている感じもして、色んな意味で痛々しいわ。。。

そんな状態だからきっと、律子の『自分を嫌いになりたくないから』という一言が、正当化しようと躍起になりながらも、自己嫌悪で一杯になっている筈の徹の胸に強烈過ぎる言葉として突き刺さりそうだし。

勿論、律子自身この後決意を貫徹するには口で言う程容易な戦いではないだろうからね・・・見ていられない程の苦しみが描かれるだろうし、貫徹出来れば哀しい結末が待っているだろうしで…今後の律子の動向は、傍にいる徹の葛藤と共に、どうなるか目が離せないよ!


■村人の溜まりに溜まった鬱積が、狂気に彩られながら爆発
残された村人(人間側)についてだけど、今までの不利な状況が一気に逆転しそうな瞬間で本来ならカタルシスを感じてもいい筈なのに、自分の場合はその種の興奮は一切感じなかったかも。。。

勿論、千鶴に襲いかかる村人たちの中には恵を殺された父や母のように、明確な殺意を感じて当然の人たちも大勢含まれている訳で…あぁいう行動になっても仕方ないのは十分理解出来るんだ、愛する人を殺された人が復讐しようとする行動はね…多分自分だったとしても同じように行動するだろし・・・。


ただ、これまでの村人たちが、危機的事態になってもなお、自分では行動せず、誰か他人が解決してくれる事を望みながら、現実に目を瞑ってひたすら現実逃避していた過程を見ているので、そんな連中が、目に見える証拠が提供された瞬間、明らかに弱って無力そうな一人の敵に集団の強みを活かして、寄ってたかって千鶴を蹂躙し始めるこの行動は、なんともいえない寒気も、同時に感じて、ぞわぁぁぁとした。。。

そして、例えどんな高尚な言葉を語って繕っていても、所詮は自らが生き残るための戦いであれば、どんな陰惨な殺し方であろうと敵を、殺して殺して殺しつくし、それこそが正義とばかりに歴史上常に戦い続けてきた人間という種そのものの縮図のようでもあり、その事が善いとか悪いとかの前に色々と考えさせられる気がする。


あ、ところで、よく井戸端会議を店の前でしていたうちの一人が、一人だけちゃっかり誰にも何も言わず、村を抜け出し生き延びる、そんなお婆ちゃんの姿がありましたよね…小説を読んでても人間のいろんな側面を描いていて細かいなぁと思った場面だったので、描かれて良かった。

それにしてもある意味では凄く賢明な行動なんだけど、昭が危機に陥るのも分かっていながら黙ってたり、「自分さえよければ」というのが凄く表れている人で、色々と凄いおばあちゃんだよね、きっとあの人なら村で起こった事は誰にも話さず生涯を終えようとするだろうし^^;
一人で、ひっそりと老人ホームで自分の寿命をまっとうする時、この人は何を想うんだろう。。。


さてさて、いずれにしろ、霜月神楽の祭囃子が鳴り響く中、人間側による陰惨な反撃と惨劇の始まりの鐘が遂に鳴った感のあるこの展開…一気に不利になった屍鬼はどうするのか、さらなるどんでん返しもあるのか、祭りの夜の内に事が片付くのか、それとも夜が明けるのか、沙子は、静信は、辰巳は…正雄や恵や、徹や律子はどうなるのか等々、今後のアニメの展開が気になって、来週も待ちどおしいです!



17話の感想はここ

 








(キャスト)
結城 夏野:内山 昂輝
尾崎 敏夫:大川 透
室井 静信:興津 和幸
清水 恵:戸松 遥
桐敷沙子:悠木 碧
辰巳:高木 渉
桐敷千鶴:折笠愛
桐敷正志郎:GACKT
村迫正雄:高橋伸也
田中かおり:長嶋はるか
田中昭: 川上慶子
国広律子:ささきのぞみ
武藤徹:岡本信彦
結城:遠藤大輔
小出梓:石川綾乃
汐見雪:葉山いくみ
武藤:内匠靖明
武藤葵:斉藤佑圭
武藤保:内匠靖明
矢野加奈美:野浜たまこ
矢野妙:片貝薫
大川富雄:石井康嗣
大川篤:松田健一郎
村迫宗秀:塚田正昭
村迫宗貴:増田隆之
村迫智寿子:寺門真希
村迫博巳:鈴木美咲
伊藤郁美:ならはしみき
松尾静:飯野茉優

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屍鬼 第17話「第悼と弑魑話」
第17話「第悼と弑魑話」 


夏野が走っていたあのシーン以外は、今週も意外なまでに展開はほぼ小説通り!それにしても、どこをどう見ても絶望的なこの状況。ここから先どうなるのか、とにかく続きが気になる作品ですね。


■戒名を欲した少女。
最初に親友だと思っていた幼馴染が、続いて頼りにした夏野が、そして父親、母親が次々に死に、仲の良かった弟までもが帰ってこなくなってしまったかおり。

昭が帰ってこなかった夜から静信に出会うまでの詳細は、アニメで描かれなかったけれど、その間のかおりの絶望的状態は容易に想像できるよね。

押しつぶされそうな不安と哀しみ。一人取り残されて、誰も助けてはくれない絶望と孤独。次は自分に違いないという確定的な恐怖。そんな中、眠れないまま一人で過ごす夜が、かおりの心をどんなふうに蝕んでいったかを想うと辛くて悲しい。。。

とっくに自己で処理できる事態を通り越していて、きっと正常なままでいろと言う方が、酷だよな…って感じ(ノ_-。)

しかも、そんなかおりが取った行動が、自分の為の墓を掘って、戒名を付けてもらい…いつ死んでもいいようにしないといけないんです!というものだったのが…追いこまれ過ぎていて、痛々しくて苦しい。

おまけに、駆け込んだ先の静信は、結果的にかおりの助けになるような具体的な手は何も打ってくれなかった訳で…この後、一体かおりはどうなってしまうのか、そしてそこまで描かれるのかどうか気になる。。。


■事態は遂にここまで。
悲劇はかおりの身の回りだけでなく、とっくに村全体を覆っていて、すでにもう普通に、あちらこちらで起き上がった者たちが家に住まい、村を占拠してしまってさえいる状態。

そして、清美さんが拉致され…遂には、律子さんまで。

おそらくは先に失踪した聡子も、それを嘆いて辞めていった雪も、そして今回の清美も、律子もみんなもうすでに手遅れ感は否めないし…こうなってくると、やはり救いのある結末などあり得ないのかなって感じですよね。。。

それにしても、襲われた後、入院するよう勧める先生に対して『イヤです。家に帰ります。もう病院も辞めます。放って置いてください』と答える律子の様子は、例の操られた状態時のテンプレ的なものなのだろうけど…その際に流す、あの涙が…何ともいえないよ。

朦朧とする意識の中、一体、心の奥底で何を想い涙したことか…(ノ_-。)

ところで、久々にドライブインの矢野妙さん加奈美さんの親子が出てきてましたけど、ここで出したところをみると、あの親子の哀しい物語もアニメで描くのかな。描いて欲しい様な、これまた哀し過ぎる様な…うぅ。


■静信の下した決断。
苦悩し続ける徹に放った『あなたのしたことを人は罪と呼ぶのかもしれない。ですが、あなたが『生きたい』というその本能を責められる人がいるでしょうか』という発言や、かおりへの『命の大切』さを説く言葉自体はある意味では正論かもしれないし、実際に心を痛めながらの発言ではあるんだけど…でも、何もしないで村が死に行く様をただただ見ているこの人に、それを語る資格は本来ないし、やはり偽善的と言われても仕方ないかな。


ただ、自分の偽善に酔って悦にいったり、そうする事で自分の利を求めてる訳ではなくて、自分にその資格がない事も、自分の中にある矛盾も十分自覚して、その上で余計に鬱々とした言動を繰り返しているのが静信で…ホント生きづらい人で、なんというかイライラする部分もあるんだけど責めきれないというか。。。

でもそんな静信も遂に、決断を下しましたが、それはやはり人間側ではなく屍鬼である沙子の元にいく事。

まぁ、あんなにも精神状態を乱して絶望的なかおりを見て、心は痛めながらも保護するでもなく、ただ命の大切さを説いて、自分の矛盾に悩みそのまま帰してしまう静信が…襲う側の沙子には『キミがひどく孤独に見える』と普通以上の感情移入をして、屍鬼をどこかで肯定し続けている時点で…人側に身を置き続ける事は不可能かなって感じかな。


ところで静信の父も、屍鬼を自分から招く招待状を出していた事が判明したけど、この父親はこの人なりに静信とは異なる動機、願いを持ってるんだよねぇ、一体何を考え、何を望んでそうしたのか……判明するまで、もう少し待たないといけないだろうけど。

■牙を砥ぎ待っているのか。それとも本当に絶望的なのか。
杭を削り続ける尾崎先生の様子は、牙を秘かに砥いで反撃を誓って待つ狩人のようだけど、どこか陰惨な雰囲気も。。。

そして夜、訪れた千鶴に向けて語った言葉は『俺は村が滅びるところが見たい。(村の連中)にはうんざりだ。自分の頭で考えない連中には付き合いきれん。俺は見届けたい、都合のいい現実しか認めない連中がどうなっていくかを!』というもの。

あの言葉は、もう村人にも現状にも絶望しきったゆえなのか、それとも『奴らが勝利を確信する寸前まで待つ』という夏野との作戦通りの、勝算あっての行動なのか。おそらくは後者でしょうが、心配なのは、先週も書いたようにその時が来るまで待ち続けて果たしてそれで、屍鬼を全滅させても一体誰を守れるのか、一体それでだれが生き残っている事になるのかって…ところなんだよなぁ。

実際、すでに身近なスタッフも次々犠牲になっていく一方で、現状残ったのは事務の武藤さんと、看護士のやすよさんだけという事になってしまってるし…。

それに尾崎先生の中には、どこか隠しきれない人間特有のエゴも見受けられて、それも違った意味で心配かな。。。
加えて、今回の村の連中への怒りには『本音』も垣間見られる気がするしね。。。


ところで、ラストの千鶴に血を吸われてしまい、全ての資料を破棄すること、私達には絶対に従うようにという言い聞かせを行われてしまっていたシーンは衝撃的ですが…問題は事前に、これを見越して対策を講じていたかどうかですよね。

見越していたなら、敏夫のあの状態こそ、まさに屍鬼側の『勝利を確信する』最後の出来事に繋がりそうで、夏野と敏夫が言っていた、反撃の時とも言えそうですが…どうなるのか!



それから、お互いに探り合うかのような様子で、追いかけっこ?!をしていた夏野と辰巳の動向もどう今後の展開に影響を及ぼしていくのかも気になるし、とにかく来週も待ち遠しいです。


16話の感想はここ











(キャスト)
結城 夏野:内山 昂輝
尾崎 敏夫:大川 透
室井 静信:興津 和幸
清水 恵:戸松 遥
桐敷沙子:悠木 碧
辰巳:高木 渉
桐敷千鶴:折笠愛
桐敷正志郎:GACKT
村迫正雄:高橋伸也
田中かおり:長嶋はるか
田中昭: 川上慶子
国広律子:ささきのぞみ
武藤徹:岡本信彦
結城:遠藤大輔
小出梓:石川綾乃
汐見雪:葉山いくみ
武藤:内匠靖明
武藤葵:斉藤佑圭
武藤保:内匠靖明
矢野加奈美:野浜たまこ
矢野妙:片貝薫
大川富雄:石井康嗣
大川篤:松田健一郎
村迫宗秀:塚田正昭
村迫宗貴:増田隆之
村迫智寿子:寺門真希
村迫博巳:鈴木美咲
伊藤郁美:ならはしみき
松尾静:飯野茉優

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屍鬼 第16話「第悼と髏苦話」
第16話「第悼と髏苦話」


抜け出せない苦悩に痛みを覚え、何かが狂っていくその様は、やっぱり哀しい。。。

一方で、狩られる側に訪れる一つ一つの悲劇もまた悲惨で、どんどん苦しい展開に。

特に最後はまた凄いところで終わったよね!!


■『呼び寄せたかった(から殺した)』
奈緒さんのこの言い分自体は、間違いなく凄く身勝手だよね。

だけど、奈緒さんの気持ちも理解できて、斟酌したくなる・・・。

家族の温かさを知ることなく育ち、6歳で置き去りにされ、温かい家庭と自分が安心して居られる居場所に飢えていた奈緒さん。そんな奈緒さんが初めて得た温かい家族が、奈緒さんにとってどれ程掛け替えのない大切なものだった事か。

ただ殺す訳ではない…自分のような形で生きて一緒に居られるなら『こちら側に』来て欲しいと願いたくなったその気持ちは理解出来る。理解出来るからこそ、その願いが叶わず誰ひとり起き上がらずに、ただ『自分が殺した』という事実だけが残ってさらに狂っていく様が、酷く残酷で辛い。。。

しかも、起き上がるかどうかは何らかの血統的な要素も関係してるらしく、自分一人が安森家の中で起き上がったという事実は、自分の中に忌まわしくも憎らしいあのロクでもない実の父母の血が入っているからだという事を嫌でも思い知らされて、改めて自分の血や実の父母を呪いたくなるその気持ちも、堪らなく苦しい筈だし・・・。

後悔。取り残された疎外感と絶望。怒り。嫉妬。色んなものがない交ぜになってさらに歪みは増し、奈緒さんの想いは今度は仲の良かった友人へと向く…ホント救いがなくて、早く楽にさせてあげたい気持ちさへ芽生えてくる。。。


■『自分を責めるくらいなら、自分を憎んで殺せるほどでないとダメよ』
『また人を殺した こうやって罪を重ねていく』と嘆きつつ、渇きに負け人を襲い続ける徹。

そんな徹に向けて放った上記の沙子の言葉は、ある意味真理を突いているだけに徹にとっては痛い言葉だよね。その言葉を聞いてハッとした様子を見ても、自分でも気づいてるだけに余計にね。

徹は、屍鬼たちを酷い!と言いながら…そして自分の行いを罪だと言いながら、一方で仕方なかったと言い訳しつつ、衝動に負けて人を襲い殺している。ようするにどう言い訳しようとも、自分が死にたくないからそうしている訳で…。

自分を殺せないのなら確かに沙子が言うように『私は人を襲う事が悪い事だとは思っていない』と思いこむしか道はないんだろうな。。。

思考や良心や愛情をあえて封印し、そうやって人を襲う自分を肯定して生きるしかない…。

だけど…そう語る沙子自身その事に完全に成功しているとは思えないのが、さらに哀しいところなんですよね。以前も書いたけど、そう本当に思い込めているのなら自分たちの事を『神に見放された者』という言葉で表現する筈がないし、今回のように「あなたなら分かってくれる気持ちがしたからかしら。」なんて言いはしないだろうから。。。

自分を助けてくれる人、親切な人をことごとく襲いながら、本当の家族がとうに死んでも尚生き続けてきた沙子…良心の疼き、後悔、言い訳、肯定、どれだけ暗い思考を繰り返し虚無に襲われながら今に至ってる事か。

そんな沙子が、生きる為には本来必要のない飲み物を入れる様を見て徹が呟いた『人間ごっこだ…』という言葉も印象的だった…哀しい哀しい人間ごっこなんだろうな。そもそもその哀しい人間ごっこの為に、この村に来たのかも。


そうかと思うと『今日もたくさん吸ったわ〜控えなきゃ太っちゃう〜♪』なんて、能天気に人を襲い続け、田中父にも家族を襲えと唆す恵のような子もいるんだけど…ね(汗

あ、そういえば『女ってこえええ』と言いながら陰で見てた正雄だけど、小説ではニヤニヤ笑い、薄笑いを浮かべたままこの言葉を発して、その後も恵の横に並んで色々会話するんだよね…こうやって比較して見ると、アニメの方の正雄は歪みよりもへタレ度の方が強調されてて、だからちょっと和む感じなんだなぁと、今更ながらに感じた(苦笑)


■責められない無謀な勇気
母までもが襲われ、一人で無謀にも屍鬼の眠る家に行き徹底抗戦を実現しようとした昭。かおりにも行き先を告げず、単独で押し入った行動はあまりに無謀で、自ら危機を速めてしまった感もあるけど…責めれないよね。

当初大人は全く信じない。不審がり不安が募るばかりになった今でも尚、自分では動こうともしない訳だし。

そんな中、次から次に身近なものが殺されていくその仇を取りたいという気持ちと…このまま立ち向かわなければいずれ殺られるという気持ちから行動に出た昭は偉いよ。

ただ…ただなぁ…陽が沈んでいなくても辰巳がいるんだよなぁ。。。

しかも辰巳のやり方が…懐中電灯の灯りをわざわざ時間を確認できるように向けて置き、拘束して、屍鬼となった前田の爺さんが目覚めて餌にされるのを待つしかない状態にして放置とか…ホント昭の絶望と恐怖の時間を想うと、あまりに惨過ぎるよね。あぁ誰かぁ助けてあげてって感じだけど!!

小説とは違って、死んだままではなく起き上がって人狼になった感じの夏野が一人で超人的な活躍をしてヒーローよろしく寸前のところで助けに押し入ってくるという展開は見たくないし、複雑だ…。どうなるんだろうね。。。

それに、杭を持ったままで飛び出していった昭を待つ…遂に一人になってしまうかもしれないかおりの方も心配で、続きが気になる><


■逆転の機会は一度?!
共闘という形になった感じの夏野と敏夫ですが。

『状況を逆転するチャンスはおそらく一度。奴らが勝利を確信する瞬間で、それまでは耐えて待つ必要がある』という。しかも『例えどれほど犠牲が進んでも』とか『説得や交渉をするつもりはない。屍鬼は全て滅ぼす。』その中には自分も(夏野)含まれると。

二人とも相当な覚悟で臨む姿勢は共通していますが…それだけに、その姿勢で屍鬼を全滅させるには相当陰惨な光景が繰り返されそうだし、おまけに、その姿勢で果たして本当に誰かが守られるのだろうか…全てが終わった時、誰が生き残っているのか…という不安も。


それと、気になったのは徹と沙子の会話の内容は実は小説では静信と沙子の会話なんですよね。静信の動向も随分オリジナルになる可能性があるのかな?!

一体どうなっていくのか…次回も待ち遠しい。


15話の感想はここ











(キャスト)
結城 夏野:内山 昂輝
尾崎 敏夫:大川 透
室井 静信:興津 和幸
清水 恵:戸松 遥
桐敷沙子:悠木 碧
辰巳:高木 渉
桐敷千鶴:折笠愛
桐敷正志郎:GACKT
村迫正雄:高橋伸也
田中かおり:長嶋はるか
田中昭: 川上慶子
国広律子:ささきのぞみ
武藤徹:岡本信彦
結城:遠藤大輔
小出梓:石川綾乃
汐見雪:葉山いくみ
武藤:内匠靖明
武藤葵:斉藤佑圭
武藤保:内匠靖明
矢野加奈美:野浜たまこ
矢野妙:片貝薫
大川富雄:石井康嗣
大川篤:松田健一郎
村迫宗秀:塚田正昭
村迫宗貴:増田隆之
村迫智寿子:寺門真希
村迫博巳:鈴木美咲
伊藤郁美:ならはしみき
松尾静:飯野茉優

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屍鬼 第15話「第悼と偽話」
第15話「第悼と偽話」


いよいよ夏野が起き上がり、原作小説とは異なる漫画版の展開に移っていく感じで、一体これから先どうなるのか、先がいよいよ気になる形に。


葬儀のところとか色々…やり過ぎなところもあったけど(苦笑)


■敏夫に背を向ける静信
この二人の考え方は完全に平行線だし、この決別は…例えどんなオリジナル展開になろうとも、もぅ避けられないですよね。

ただ、だからこそ、ここのシーンだけは二人の主張を、原作小説通りに描いて欲しかった気がするなぁ。


実は、小説ではこの時『恭子は屍鬼になったんだ(だから、殺したのとは違う)』と反論する敏夫でもさすがに、一瞬押し黙ってしまうような一言を静信が放つんです。

『お前がすべきだったのは、恭子さんが本当に死体だったのか、死体だったとしたらどうして動くのか、何故死んだと思われた者が甦生したのか、その原因を突き止めて、治療の方法を探す事だったんじゃなかったのか?』・・・と。

ちょっと、ハッとさせられたんだよなぁ・・・これ。

確かに敏夫は、屍鬼に襲われ、常識では考えられない症状を呈するようになった患者とも言える存在(起き上がり)しかも妻に対してただひたすら殺す為の方法を探しただけで・・・救う為の実験は何一つしなかったよなぁ・・・と。

戦う為に、弱点を知ることは不可欠で、時間も余裕もなかったという事情は分かるし、越えなければならない犠牲だったという見方も一つの考え方だけど…でも、やっぱり有無を言わさず実験の果てにただただ殺すのではなく、救う為の努力もして欲しかった…と思うのは人情で…静信が敏夫のこの行為を、許容出来なかったのはさすがに仕方がない…と感じてしまう。

特に、敏夫の身近に居て、敏夫とは幼い頃からの友で、だからこそ余計に許せなかったんじゃないだろうか。。。

勿論、救う為の努力をしたとしても、この場合それは単なる自己満足に過ぎず、偽善的で…結局は殺さざるを得なかったのかもしれないというところが…哀しいところなんだけど。

えと、こんなふうに書くと完全に管理人は静信寄りの考え方なのか…と、思われそうだけど、そうとも言えないのが、この話の感情の置きどころの難しいところなんだ…よね(苦笑)

今回、敏夫が静信に向かって言った『…なんだ!なら、お前はどうしたいんだ!どうすればお気に召す。俺は選択し、決断した!このまま汚染の拡大を放置する事は出来ない。だから屍鬼を狩る。これが俺の正義だ!』という敏夫の言葉や苛立ちも十分理解出来るからさ^^;

敏夫は確かに自分で選択して、明確に行動している…それが例えどんな結果になろうと、自分でその行動の結果を受け止めるだけの決意を見せて…。

でも、一方の静信は「じゃぁ自分は、どうしたらいいのか」という明確な答え自体は未だ持っていない訳で…一向に何も行動せず、ただ綺麗事を並べて背を向け鬱々とする静信に苛立ちを覚えてしまう敏夫の気持ちは…うん、理解出来るよね(苦笑)


ただ、こうやってみると…性格的な問題は別として、本当にどちらの進む道が「正しい」のかは、混沌としているというか…完全な正義などやはり存在しないというか…難しいよなぁ。。。


■小説への書き込み
ところで、静信の小説への書き込み『彼はなぜ弟を殺したのか』『殺意のない殺人は事故であって殺人ではない』『殺意のない殺人はない』『理由のない殺意はない』というのは、アニメを見てる限り分かり辛かったけれど、とある誰かが静信の書きかけの小説を読んで感じて書き込んだんです。

その書き込みを見て思う『だが僕に殺意はなかった…誰も殺したくなどない、本当に理由などなかったんだ』という鬱々とした静信の心の声の意味するところが明らかになるのはもう少し後だろうけど、書きこんだその誰かの心の有り様とか、その文面を見て思う静信の心の中を知る上でちょっと覚えておくと・・・良いかも。


■孤独な戦い?!
ここにきて、遂に『屍鬼』の存在、郁美さんの言ってた話が本当なんだ『手を貸して欲しい』と言ってみる敏夫ですが、村人たちは一向に信じない。

夜を怖れ始めてはいる癖に…敏夫が呟いていたように『気付く気がない』信じたくないという気持ちに凝り固まって、真実に目を向けようとしない状態で「きっと誰かが何とかしてくれるよね(汗)」みたいな…もうこれは自分自身に降りかからなきゃ、どうにもならないね┐( ̄ヘ ̄;)┌

こんな状態の村人だと、仮に例のテープを見せたとしても、敏夫が発狂して甦生した妻を惨殺してるだけとしか捉えないだろうし…。

しかも、ここまでに屍鬼側が敷いてきた包囲網が完全に効いて、役場は占拠、死亡数まで完全に握りつぶされてるし・・・打つ手なしの感じさえ。


ただし…ここまで、孤独になるつつあるのは、敏夫自身にも責任があるというか…少なくとも病院スタッフに関しては、敏夫にも落ち度があるところがまた、なんともいえないよね。

先週も書いたけど、聡子さんの退職願は悲しくて、やりきれない…。
本当に村を救いたいのであれば、もっと身近な人も守ってあげて欲しい、気遣ってあげて欲しい…と、何度も思うわ(ノ_-。)

せめて、今からでも遅くないから辞めた聡子さんの家にでも何故行ってあげないのか…。
そんな余裕がないと言われればそれまでかもだけど…哀しいよ、残されたスタッフもいつ何があるか分からないのにね。。。

でも、そんな敏夫に小説では現れなかった夏野が『起き上がって』再登場!
しかも『あんたは、一人じゃない』って事は共闘していく方向なんだろうね。

しかし、この絶望的な状況、そして双方にとって哀しさしか生まない戦いに、夏野が出てきたからといって一体どんな方策があるのか…予告では遂に、田中弟(昭)が戦ってたし、次回以降も怖ろしい。


14話の感想はここ










(キャスト)
結城 夏野:内山 昂輝
尾崎 敏夫:大川 透
室井 静信:興津 和幸
清水 恵:戸松 遥
桐敷沙子:悠木 碧
辰巳:高木 渉
桐敷千鶴:折笠愛
桐敷正志郎:GACKT
村迫正雄:高橋伸也
田中かおり:長嶋はるか
田中昭: 川上慶子
国広律子:ささきのぞみ
武藤徹:岡本信彦
結城:遠藤大輔
小出梓:石川綾乃
汐見雪:葉山いくみ
武藤:内匠靖明
武藤葵:斉藤佑圭
武藤保:内匠靖明
矢野加奈美:野浜たまこ
矢野妙:片貝薫
大川富雄:石井康嗣
大川篤:松田健一郎
村迫宗秀:塚田正昭
村迫宗貴:増田隆之
村迫智寿子:寺門真希
村迫博巳:鈴木美咲
伊藤郁美:ならはしみき
松尾静:飯野茉優

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屍鬼 第14話「第悼と死話」
第14話「第悼と死話」


今後はおそらく衝撃回の連続に…とは思ってたけど、予想以上にきっちり実験&殺害シーンを描いてきましたね。特に想い入れがあったわけではなくても、恭子さんの心中を想うと、辛くて仕方ないくらいに(-_-;)


■一線を超えた敏夫
夏野は親友の徹を結局は殺す事が出来ずに、自分が逝ってしまった訳ですが…尾崎先生は対照的なまでに、自分の妻を冷酷に実験し躊躇なく杭を心臓に打ち込むという行為に。。。

『綺麗事だけで何とかなる訳ではない』という自分の言葉を実践したその様は、ある意味では凄いし、綺麗事だけ言って自分では直接何の手も汚さずに他人を批判したり、他人を動かすだけの人間よりは、はるかに好感はもてるんだけど…それでも、今回の行為は…目的の為ならどんな残虐な事でも出来うる人間の怖さをも表していて色々考えさせられるよね。。。


確かに、この状況下で生き残りたいと思うなら、戦わなければいけない。そして、戦う以上は、綺麗事なんか言ってはいられない…その考え自体は理解できるし、だからこそ夏野の時には正直歯痒ささえも残ったんだけど…一方で、尾崎先生の今回の行為は…やっぱり心が疼いて仕方ない感じ(-_-;)


こんなこと書くとあれだけど…人間が狂気に陥る瞬間ってのは、分かる気もするし、殺したいほど憎いとか、復讐とかの感情は理解出来るけど…そういう心の動き方故の行為とは、この時点での先生のこの行為はちょっと違うしね。。。

それになんといっても、冒頭にも書いたけど、恭子さんの身になって考えるとやっぱり心が痛むよ…。理不尽な死が訪れたかと思うと永眠出来ずに、望んでもいないのに目が覚め、そしたら既に拘束されていて、夫から、一切の抵抗も出来ないまま有無を言わさず実験材料にされるという現実…。

考える事も出来、痛みも普通にある中、麻酔も効かない状態で、ありとあらゆる薬物を試されて、夫の名前を出にくい声で必死に呼んでも口を塞がれて、切り刻まれ続け、最後には泣いて止めてと首を振っても止めを刺される地獄のような時間…。

個人的には死が救いかもしれないと思えるケースは確かにあると思っているけど、今回の場合は人間ではなくなっていたとはいえ、感情も意思もある恭子さんが、自分の意思を全く表明する機会さえ与えられずに考えうる中でも、最も最悪な死に方の一つと言えるような形で殺された…これは、間違えようのない事実ですもんね。。。

でも、これが…感情を持ち、身近に居た者同士が戦う事になるこの物語の救いようのない辛い戦いの現実で…今後も当然、同様の悲劇が繰り返されるだろうし、切ないわ。



ところで…アニメを見ていると尾崎先生が、恭子を愛していたかどうかは意見の分かれるところかもなぁ…と思って見てたんですが、みんなどう感じたんだろう。

小説ではその辺も本当のところが描かれてるけど、来週は静信との会話がありそうだし、そこで何か尾崎先生の心中が語られるか…な。という事で、その辺の詳細はとりあえず書かないでおこう。


■看護師たちの不安と失意と哀しみ
敏夫が、一線を超えて常軌を逸し、他の事には全く目がいかなくなっている間に病院内のスタッフにもさらなる悲劇が。

聡子が伝えたのは、雪が家に帰ってこないまま行方不明になっているということですが…この状況下での『行方不明』なんて、悲惨な状況しか思い浮かばないよ。。。

なのに敏夫は……ただ『あぁ』と、上の空に答えるだけ……敏夫の状況を考えると分からなくはないけど、それはないよ…って感じですよね(´_`。)

しかも、原作ではこの女の子たち二人(聡子と雪)は村外通勤者だったのに、死が続く異常事態で病院が大変だからって事で夏以降、村に住み込んで手伝う事にしてくれてたんですよね、確か。

そこまで必死になって村の患者の為、この病院の為に一生懸命働いてきたって経緯があった事を考えると…聡子が『冷たい』と敏夫を責めたくなる気持ちは痛いほど分かります。。。

それでも周りのスタッフたちは『先生も、もう限界なんだ』と言って、敏夫の状況を思い遣ってますが…スタッフたちもとうに限界を超している訳で…敏夫にはホントに、スタッフたちの事も気遣ってあげて欲しいんだけどなぁ…。



■包囲網は狭まるばかり?!
遂に大川酒店の篤の前にも、千鶴が表れて色仕掛けで、家への招待を勝ち取っているし…篤の命運もどうなるやら?!しっかし、どうでもいいけど、この家は婆ちゃんまで濃いキャラの家族ですね^^;

そして田中家は父親が死亡…その上、かつてかおりの側は親友だと思っていて、恵の悪意には気づいていなかっただろうからなぁ…『あんたの父親は死んだよ 死んだからね ざまあみろ』なんて、窓越しに突然、悪意の塊を投げつけられて、恐怖と同時に混乱状態にも陥っているだろうし…江渕という医者は来るし…誰かこの姉弟の助けになってあげれる人はいないのか…て感じだよ。

そんな中、寺の中だけはどこか空気が違うというか…静信の父親も『何か』知っていそうなのに、桐敷家に手紙を送るという不可解な動きをしてて意味不明だし…一体、どんな内容の手紙なのやらって感じですよね(汗)


さて来週は、静信が敏夫の行為を知ってどう反応するのか、そして一線を超えた敏夫の心境がどうなるのか…さらには、早くもあの人が再登場するのか?って感じの予告で、次回も見逃せないよ。


あ、そういえば久々に全く変わらない正雄が出てきて、ニヤッとさせられたんだけど、いざ感想を書く段になると、あえて書く程の事は何もなかった事に気付いた…まぁ今後、また出番もあるだろうしその時でいいかな(笑)



13話の感想はここ










(キャスト)
結城 夏野:内山 昂輝
尾崎 敏夫:大川 透
室井 静信:興津 和幸
清水 恵:戸松 遥
桐敷沙子:悠木 碧
辰巳:高木 渉
桐敷千鶴:折笠愛
桐敷正志郎:GACKT
村迫正雄:高橋伸也
田中かおり:長嶋はるか
田中昭: 川上慶子
国広律子:ささきのぞみ
武藤徹:岡本信彦
結城:遠藤大輔
小出梓:石川綾乃
汐見雪:葉山いくみ
武藤:内匠靖明
武藤葵:斉藤佑圭
武藤保:内匠靖明
矢野加奈美:野浜たまこ
矢野妙:片貝薫
大川富雄:石井康嗣
大川篤:松田健一郎
村迫宗秀:塚田正昭
村迫宗貴:増田隆之
村迫智寿子:寺門真希
村迫博巳:鈴木美咲
伊藤郁美:ならはしみき
松尾静:飯野茉優
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屍鬼 第13話『第悼と惨話』 
第13話『第悼と惨話』 


益々、救いはあるのか?!という展開に。小説を読んでいた時も、この辺りはひたすら続く死に、やるせない気持ちや絶望的な気分になった記憶が。。。


■遂げられなかった想い。
夏野は最後の最期まで、徹が心変わりして一緒に逃げてくれる事に一縷の望みを託してるんだけど…同時に、そんな自分自身を自嘲気味に語っているところに、既に観念してしまってる感も滲み出ていて…やるせない気分にさせられる。

何か方法はなかったのか…と、思うものの…結局、先回杭を打てなかった時点で、徹を殺せないと思った時点で、こうなる事は決していたんですよね。。。

の方も、先回よりさらに目に力がないというか、抑えられない自分に絶望して諦めているというか、夏野の言葉の一つ一つに堪え難い悲しさを覚えつつも、虚しさに浸食され始めてる感じだし…。

しかもひたすら『村から出て行きたい』そう強く願い続けていた夏野が死に際に繰り返し見た夢が、その村から外へと通じる唯一の道をひたすら南に向かって走り続け…でも、結局は出られない…そんな夢だったのがまた何ともいえない。。。

最期の言葉も『いいんだ 何となく 俺、この村から出られないような気がしていた』という、絶望的な言葉だったしね。。。

さて、小説版では夏野はここで死んだままで、これ以後出てくる事はありません。本当に絶望的な描かれ方のまま夏野は終わるんですよ。

だけど、アニメでは主人公的扱いを考えてもこのまま終わらないだろうなぁ…って感がプンプンしているけど、どうなるか^^;

ただ、例えそうであったとしても、それが果たして何かの救いに繋がるのかどうか。今後どうなっていくのか、ラストがアニメではどうなるのか。凄く気になる。


■御せない心
静信も、被害にあっている人々の事を想うと胸は痛むし、手に負えないほどの死に必死に対応しようとしてる人たちを見て、自分も何かすべきだとは思っているんですよね…。

それに、村を本当に救いたいのなら屍鬼を根絶すべきで、根絶しなければ人間側の惨禍は終わらない。それも十分分かっているんだけど、やっぱり賛同できない。でも、実はそんな風に賛同できない自分の事を後ろめたくも思っているって様子が…結局、何がしたいのか、自分でもどうしてそうなのか分からない…そんな感じですよね。。。

つまるところ静信って、自分の心の中でいつも色んな事を問いかけて、自分の感情を分析しようとしてるんだけど、結局自分の事を分析しきれない…自分の事を自分が一番理解できず、自分自身を制御しきれない…そんな印象が強いかなぁ。

寺の内部もいよいよ襲われ始めたようだけど、いつか、自分の意思で何らかの明確な行動に出れる時は来るのでしょうか。


ところで、今週は俄然静信の父親にも目がいったよね!!
この父親、何年か前に病で倒れて寝たきりになっているんですが、安森家の最後の一人徳次郎さんをどうしても見舞いに行くと言い張り、その様子を見るや『節子さんや、幹康くんも、あんな調子だったのか?!…あれが、村に蔓延している?!』と言って、一人何かを納得したような様子。

明らかに、心の中に何かを抱えていそうなのは分かったと思いますが…それが何なのか、この父親の今後も気になるよね。


■箍の外れた悪意
の不自然なまでの陽気さが怖い!完全に今まで以上に一線を超えた感というか…箍が外れた感がするしね(汗)

そして、その悪意の先にあるのはかおり達だけど…一体この子たちに何が出来るのか…。

かおりと昭は、夏野の危機を分かっていながら、結局救う事が出来なかった哀しさ、無力感を味わっているというのに…それを癒す間もなく、かおりの父は吸血が開始された人特有の放心状態に陥っていて、既に家は開かれた状態だし。

あの、母親が何か頼りになるとは到底思えないし…夏野もいない中での、絶望的な戦いが待っていそうで不安ですよね。

あの江渕クリニックの診察券も嫌な予感しかしない代物だしねぇ。。。


絶望的と言えば、夏野の父親も今後が気になる一人かな。
妻と息子を同時に失い、自分の愚かさ、失敗に気付き打ちのめされて茫然自失状態ですが…ここから、この人がどうなるのやら。

それと、妻の梓は今後もぅ出ないのかな?!アニメで描かれなかった部分を少し書いてもいいんだけど…ちょっと迷うので、暗色で補足しておきますね(汗)見たい方だけ読んでください→(梓に関しては、先週の様子を見て分かるように…彼女も既に襲われていて、小説では朦朧とした意識の中、かけられた暗示に従って家を出る準備を進め、置手紙を残すんだよね。その間には…理由も分からないのに涙をこぼす様子や、理由も分からないままふいに湧きおこってくる深い悲しみに襲われたりしながら、読むのが辛い程の感じで、辰巳に連れていかれる様子が細かに描かれてるんです…アニメでも少し描いて欲しかったんだけどなぁ…)


■手段を選ばず、大きくなり始めた歪み
遂に敏夫の妻、恭子も襲われ・・・。

ただね…何故もっと早く気付けなかった!何故もっと注意や警戒をしなかったのか…という事への悔しさは見られるけど、尾崎先生に妻を失う事への哀しみはあまり見当たらないんだよ…ね(苦笑)

看護師たちは「何とか自分で最期を引き延ばしてやりたいんじゃないの?」とか「あの人も人の子!意外に情があるじゃない」なんて、イイ風に解釈してましたけど、実際のところはゾッとさせられるような行動を…(-_-;

以前、静信と一緒に患者を見張った時の教訓を踏まえたうえで夜通し恭子を見張れば、さらなる襲撃は防げた可能性もあったのに、わざわざ襲わせるままにさせて死ぬのを待ち、死亡を確認した際も通常とるような蘇生措置などを一切行わずに放置。そして、ありったけの氷で囲っていたところを見ると…あのまま、あそこで起き上がるかどうか待つようです(汗


妻であった女性を…あんな目で見降ろせる尾崎先生…いよいよどうなっていくのやらΣ( ̄ロ ̄lll)


来週、そして今後も一体どこまで描かれるだろうか?という事が多くなっていきそうですが、とにかく見逃せない展開が続きそう。



12話の感想はここ
 









(キャスト)
結城 夏野:内山 昂輝
尾崎 敏夫:大川 透
室井 静信:興津 和幸
清水 恵:戸松 遥
桐敷沙子:悠木 碧
辰巳:高木 渉
桐敷千鶴:折笠愛
桐敷正志郎:GACKT
村迫正雄:高橋伸也
田中かおり:長嶋はるか
田中昭: 川上慶子
国広律子:ささきのぞみ
武藤徹:岡本信彦
結城:遠藤大輔
小出梓:石川綾乃
汐見雪:葉山いくみ
武藤:内匠靖明
武藤葵:斉藤佑圭
武藤保:内匠靖明
矢野加奈美:野浜たまこ
矢野妙:片貝薫
大川富雄:石井康嗣
大川篤:松田健一郎
村迫宗秀:塚田正昭
村迫宗貴:増田隆之
村迫智寿子:寺門真希
村迫博巳:鈴木美咲
伊藤郁美:ならはしみき
松尾静:飯野茉優

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IHクッキングヒーター

返信とか近況とか一言感想

アニメの方は、毎期視聴本数が減っています。。。

yutanpoさんへの拍手コメ返信
自分ではいつも「あーもっと上手く伝えられたら…」と思いながら書いているのですが、褒めて頂いてありがとうございます。
確かに、指の組み方は左親指が上、腕の組み方は右腕が上です(゚□゚;)!
「CLAYMORE」アニメの方は分からないですが、数年前に友人宅で何冊か読んで、その時「面白そうかも」と思ったのにそのまま放置していました。完結したんですね、近いうちに購入して読んでみます。

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コメント等歓迎ですが返信はかなり遅くなってしまうこともありますm(__)m



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